トータル・ママサポート鍼灸院の院長 足立です。
2,3年前から、チック症の治療目的で当院の小児はりを選んでくれる方が増えました。
チック症は原因や治療法が確立しておらず、病院に行っても具体的な改善策が得られないので当院の東洋医学の小児科に来た…と、そんなお母さんが多いです。
チック症の原因体質は緊張と…
お子さんの症状と体を診ていると分かることですが、チック症の原因は緊張の蓄積、そして発散不良が大きな要因となっているようです。
緊張の蓄積は運動不足が原因です。
運動不足といえば「うちの子はサッカーを習っている」「通学でしっかり歩いている」といったご意見も聞きますが、そのような類の運動ではなく、体をのびのびと動かす自由な動きです。
つまりは自由に屋外で体を動かす遊びの時間が足りないのです。
走る・飛ぶ・跳ねる・転がる。そして土や水や草木に触れる。
このような遊びの中での動きは体の緊張を発散させ、かつ体を緩める性質を持っています。
通学路を淡々と歩くだけでは得られない結果ですし、ルールあるスポーツに発散と緩和の両方を求めるのは不可能とは言いませんが、習い事や教室となると難しいのではないでしょうか。
チック症を改善させる生活とは…
当院では治療だけでなく、チック症体質を改善するための生活指導も行います。主な内容は先ほど書いた通り“運動”なのですが、その運動もお子さんやご家族、家庭環境によって異なります。
チック症が改善または軽減したお子さんで、日常に取り入れてくれた運動に次のようなものがあります。
釣り
「釣りに行っている間はチック症状が全く見られなかった」というお母さんのご意見。
散歩
「田舎の実家では田んぼがあるのであぜ道を歩きながら“ひっつきむし”をくっつけたりして遊びました」
首振りチックは治まったようです。
トランポリン
「共働きなので、子ども一人で外出させるのは難しく、主人がトランポリンを買ってくれました。」
キャッチボール
「久しぶりに親子でキャッチボールしました。チック症も減り子どもの表情も明るいです。」
山登り
「近くの小さな山?丘?ですが親子でちょこっと歩くにはちょうどいいコース。先生の言われたように山登りの間、チック出ませんでした。」
と以上のようにお母さんの実体験からくる声は説得力ありますね。
チックという症状から分かること
まばたき・首振り・腕振り・音声チック…と、チック症にはいろいろなバリエーションがありますが、チックには共通点がひとつあります。
チック症は外方向性に出る症状だということです。
つまりチック症が起こるということはお子さんの体が発散を求めているということなのです。
表情筋を動かして発散する“まばたきチック”
首・肩の筋肉を動かし発散する“首振りチック”や“腕振りチック”
声に出して発散している“音声チック”
体は外に出して発散したがっているのです。そのため体を健全に動かしてあげる習慣によってチック症は軽減・改善するのです。
発散の要点は“大きく”“のびのび”とした自由な運動です。
「自然に親しむことができるお子さん」「本来、体を動かすことが好きなお子さん」はチック症の改善は早いです。
難しいのは、お子さんも親御さんもインドア派。
「外に出たくない」「外で運動するのは嫌い」「運動する時間がない」と、体を動かすことに消極的な親子さんは残念ながらチック改善に苦戦することが多いです。
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