授乳中にメニエール症状…鍼灸カルテ・その2

回転性めまいと難聴から始まった…

二児のママさん(40代)

現在、産後8ヵ月。授乳期間中とのこと。

『最近どうも疲れが取れない』『ストレスを感じる』『イライラがコントロールしにくい…』と感じる日が続いていました。

そんなある日のこと、突然に床や天井がグルグル回るようなめまいに襲われ、慌てて耳鼻科へ。
診察を受けるとメニエール症候群の診断…。

診断は出たものの、授乳中なのでお薬の処方は制限があり、当院に鍼灸の併用治療を…とご来院されました。

メニエールの要因がたくさん揃っている…


「産後の疲れが取れない…」
「授乳中である」
「そのため睡眠不足も日常的。」
「上のお子さんも感情が不安定になることしばしば」

…と、産後の疲れが定番のように蓄積している状態です。

また、耳がふさがる感じ(耳閉感)にも日常的に悩まされ、右耳の聴力低下も耳鼻科で指摘されたとのこと。

問診した時は、めまいの激しさは少なくなっているようでしたが、耳の症状が多いのが特徴です。
※起き上がった時や首を動かした時にめまいが起こる状態。

東洋医学では腎虚体質の可能性が強いといえますね。

鍼灸師のための☝point情報

めまい・聴力低下などから腎虚を想定しますが、注目すべき条件として“産後”であり“授乳中”であることがポイントです。

“産後”も“授乳中”もともに血虚の可能性が強いと言えます。

単に腎虚として治療するだけでなく、補血の治療要素も組み込む必要があると判断しました。

めまい症状は内風によるものと言えます。また「風を治するにはまず血を治する」という言葉もあります。

『李中梓 医学全書』(中国中医薬出版社)より引用

これは痺証に関する言葉ですが、内風にも適用できると考えます。

と、うんちく話は置いておいて…

とにかく、体調を調えて不足した元気を補充し、症状を落ち着かせる鍼灸ケアを開始します。

補う鍼をするときは、弱ったツボ(経穴)にやさしい鍼をするのが常道です。

また、鍼をしばらく効かせたまま安静にしてもらう“置鍼(ちしん・おきばり)”の時間を設けます。
※置鍼はツボに鍼を刺した状態でお休みいただくことです。

疲労が強い人ほど、置鍼の間にウトウト、スヤスヤすることが多いです。
この方も予想通りウトウトしていただきました。

ママサポート鍼灸では、赤ちゃんと添い寝しながら置鍼をすることもあります。(※このカルテの女性とは別の方の写真です)

置鍼中にウトウトした方が鍼はよく効くのです。

治療後…「なんだか、耳がスッキリする気がします!」と耳閉感の改善したことに気づいていただきました。

それもそのはず。疲労を取り除き、元気を補充し、耳周りの渋滞・詰まりを開通させる治療をしたのですから。

これで一週間様子をみましょう。
ただし「自宅でのお灸はできるだけ続けてください」とのお願いをしてお帰りいただきました。

2診目、めまいは治まり 耳閉感が残る

この一週間はめまい症状は治まっていたようです。
しかし、耳のふさがる感じ・耳閉感は続いているとのこと。

治療は引き続きエネルギー補給の治療を主としますが、耳周りの詰まりを開通させる要素を少し増やします。

治療中にウトウト…治療後に耳がスッキリ(耳閉感の軽減)は前回と同じ。

3診・4診、耳閉感は徐々に減少するも…

耳閉感は治療開始の頃に比べると確実に減ってはいるものの、睡眠不足や疲労、そしてストレス時に悪化するようです。

腎虚体質・血虚体質と気滞(≒ストレス)が関与していることがわかる情報です。

また、耳閉感は五感にかかわる症状ですから、精神的な負担・ストレスに直結します。
つまり耳閉感そのものがストレスの元になり、そのせいで耳閉感が悪化、治らない…という流れもあるのです。

エネルギー補給と渋滞解消の治療は必須です。そしてその治療の質を強める必要があります。

5診目、耳閉感も落ち着き…

この一週間は耳閉感も落ち着いて、ストレスも減ったとのことです。

聴力に関してはまだ安心はできませんが、めまい・耳閉感は落ち着いているため(また、お子さんの夏休み期間に入るので)ここで一旦、鍼灸ケアは卒業とします。

夏の睡眠不足と家事・育児の疲労への対策として、自宅灸のツボをアドバイスしてお見送りしました。

当院の東洋医学的メニエール鍼灸ケアを希望される方は

電話予約はコチラ0721-53-6330

メール予約はコチラ

おすすめ記事

  • Pocket
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す




Menu

HOME

TOP

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。