吐きつわりが鍼灸で治まった例

A.I.さま 長野県松本市(里帰り中)1児の母(3月4日初診)

■主訴:吐きつわり
食べつわりも併発。

■問診情報
現在、妊娠9週目。
吐き気・嘔吐は毎日。特に夕方~夜にかけてはつわり症状がひどくなる。
口が苦い感じ、ゲップが出る、胃もたれ、胸やけ症状もあり。
乗り物酔いもひどくなる。

体重は2㎏減少、今も減少中。
つわり症状に加えて、悪寒・微熱感・不眠もある。
尿の出が悪い感じもする。

◆脈証と腹証

☞ 脈証:全体に浮で弦脈

☞ 腹証:心窩部~中脘にかけて実の反応。

【鍼灸師の診立て】
つわり症状の本体は、心窩部周辺から胃に熱がこもっている状態。しかし、他にも熱が渋滞している部位があちらこちらにあり、それがムカムカ、口が苦い、不眠、悪寒、微熱などの症状を引き起こしている。またこの熱の渋滞は、体全体の流れ・めぐりを邪魔するので、便秘や尿不利を誘発し、そのためつわりがさらに悪化するというマイナスの循環を引き起こしている。

◆治療方針
1、安胎
2、胃の熱を除去する
3、体の各部の熱を巡らせ散らす

この方の治療は熱を散らして減らすことがメインであるが、熱を動かし減らすことで、それに伴いムカムカを悪化させる水毒も出ていくはずとみる。
(脈診腹診問診などに15分、治療時間を45分とした。)

■2診目(3月9日)
前回の治療後、メールにて予約をいただく。その際に次のような内容の感想をいただく。

「針をうってもらった日の夜は尿がたくさん出て、久しぶりに快適に眠ることができました。でも、昨日は熱がこもって寝られないという感じでした。
でも、尿と便は前より出るようになってると思います。」

治療方針は合っている体の反応であるが、持続性がまだ足りないようす。
安胎の際に使う温灸を少なくして、熱の要素を減らし、鍼ではさらに清熱、行気の要素を増やす。

■3診目(3月14日)
つわりがラクになってきた!とのこと。
脈も浮弦は無くなり、全体的に軟脈やや細い感じ。

【鍼灸師の診立て】
このことから余分な気熱の渋滞は解除され、水毒・湿痰が残る。(とはいえそれも減り始めている脈所見である)

 

■4、5診目(3月18日、23日)
嘔吐は減っていたのだが、カゼを引いてしまい発熱。
発熱してからムカムカが増す。
便が出るとつわり症状は軽くなる感じがする。
また、体重が増えないのが気にかかる。

治療方針としては、内熱・胃熱を減らす要素を増やす。

■6、7診目(4月2日、13日)
調子は上向き、好調である。
体重も増え始めた!
それまで避けていた煮魚も食べられるようになった。(つわり症状で魚の臭いを受け付けなかった)

その後、つわり症状も落ち着いて、通院ペースを減らしつつ治療を2ヶ月ほど続けた。
ご主人の待つ長野に帰るため(道中の乗り物酔い対策)に、できるだけコンディションを調えておくことが目的である。
後日、無事に長野に戻られ、さらにお子さんも無事産まれたとのメールをいただく。

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