Author: jinsindo

  • 足立鍼灸治療院の沿革

    足立鍼灸治療院の沿革

    足立鍼灸治療院は家族の歴史とともに… 2001年にスタートした当院は、今年で24年を迎えます。そしてこの鍼灸院は私たちの経験をもとにして作り上げてきた歴史があります。 私たちには3人の子どもたちがいます。 その子どもたちの妊娠~出産~育児の経験を、診療に活かしてママサポート鍼灸に力を注いできました。 写真:当院のマタニティ鍼灸を経て生まれた赤ちゃん 妊娠期のマイナートラブルとして、吐きづわり・よだれづわり・むずむず脚症候群・逆子ケア…など。 産後ケアとしては、産後の不調、育児疲れ、乳腺炎、母乳不足、自律神経失調症、メニエール、産後のPMS…などなど。 東洋医学の婦人科を研究することで、女性の周期を理解し、現代医学とは異なるアプローチによって、産前産後の鍼灸ケアを行うことができます。 また、育児の経験を経て小児はりの腕を磨きました。 子どもの夜泣き・かんのむしだけでなく・発育不良・発熱・咳・鼻水・アレルギー疾患・チック症・起立性調節障害…など。 そして実際の臨床においても、小児はりは多くの子どもたちの心身を調えることができることが、身をもって体験しました。 癌の治療にも鍼灸の効果が そして現在は、ママサポート鍼灸や小児はりの枠を超え、鍼灸ケアの幅を広げています。 2018年4月から、大阪大学附属病院・総合診療内科の漢方鍼灸外来にて、週一回の鍼治療を行っています。 そこでは癌疾患、自己免疫性疾患を主とする難治性疾患に対して、漢方と鍼灸の併用治療の効果について研究しています。 この癌治療における鍼灸の役割りを考える日々は、私にとっても大きな体験となりました。 たとえば外科治療の後遺症、抗癌剤や分子標的薬の副作用などに対する鍼灸の効果はたしかにあります。また自己免疫疾患における炎症・疼痛だけでなく、全身的なコンディションを向上させることも実現しています。 写真:大阪大学医学部附属病院での職場風景 これらの効果については、多くの患者さんからの言葉で、鍼灸治療の有効性を伝えていただいたことは、より確かな自信となりました。 親子三代にわたる健康サポートへ そして自身の父母、義父母への治療を通じ、加齢とともに変わってゆく体質の変化、それに応じた治療への理解も年々深まっています。 その成果もあり、「お子さん」「お母さんとお父さん」そして「おばあちゃんとおじいちゃん」の“親子三世代”で通院してくれるご家族が増えています。中には「ひいおばあちゃん(曾祖母)」の治療も担当させていただき“親子四代”で通院してくれるご家族もおられます。 親子三代にわたる健康サポート このように、すべての経験を治療に活かし、子どもからお年寄りまで、親子三代にわたる健康サポートを提供できることが当院の大きな特徴です。

  • 春先の子どもの不調

    春先の子どもの不調

    子どもにやってくる春の不調 春先にみられる子どもたちの心身不調について紹介します。 2月~4月にかけて春の季節は、お子さんに心身の動揺・不調がみられやすい時期です。 たとえば… ➣ よく泣く ➣ イライラする ➣ 怒りっぽくなる ➣ 気分が落ち込む ➣ 園・学校に行きたがらない 身体的な症状では ➣ 食欲に波がある(食欲低下と食欲旺盛を繰り返す) ➣ 頭痛・腹痛を訴える ➣ 気持ち悪い ➣ 週末になると発熱 など、いわゆる情緒不安定と身体症状が組み合わさってあらわれます。「泣いたり怒ったりイライラする」ことは関西では“かんのむし”と呼びます。 ※“かんのむし”とは、いわゆるカンシャク系の症状です。 「怒る」「泣く」「叫ぶ」「たたく」「噛む」「頭をぶつける」 …など、その子の年齢や個性によって表現方法は様々です。 でも、ただ“カンシャク”を起こすのではなく、お子さんのタイプによっては、クヨクヨ・シクシク泣くタイプの症状として現れるケースもあります。 お母さんにとっては『なんで?』『(幼稚園・学校は)楽しくないの?』『なにかイヤなことがあったの?』と、困惑してしまいます。 子どもだって環境の変化にとまどっている そんなとき当院では次のように説明しています。 子どもさん達にとっても新生活は大きな試練です。 ・新しいクラスは、新しい職場 ・新しい先生は、新しい上司 ・新しいお友達は、新しい同僚 …と、こんな風に考えると、大人にとっても子どもの気持ちが少し理解できると思います。 マジメなお子さんや環境の変化に戸惑い、一生懸命にそれに対応しようとして疲れてしまい、イライラするのです。そのイライラは家に帰って、ホッとした瞬間に爆発して、カンシャクを起こしてしまいます。 また、環境の変化に敏感なお子さんは、新学期の始める前の3月から緊張が高まり、心身の不調を訴え始めるのです。 東洋医学は心身不調を安定させる このようにお子さんの心情を理解することで、お子さんの心身の変調に寄り添い向き合うことができるのです。そして乱れてしまった心身を調和させることが大切です。 このように季節と環境の変化に戸惑い、変調をきたすお子さんは、小児はりを受けに来院されることは珍しいことではありません。 このような心身の不調を調整することは東洋医学や鍼灸の得意分野なのです。

  • 現在ホームページを修正中

    ただ今ホームページを修正中です。永らく不具合のあったメールフォームが復旧しました。 ご予約、お問い合わせは以下のメールフォームからご連絡をください。 お電話の場合は0721536330にてお願いいたします。留守番電話での対応の場合は、折り返しお電話差し上げますので、連絡先(お電話番号)を必ずお伝えくださいませ。※当院、ナンバーディスプレイではないため、留守電メッセージだけでは折り返しご連絡することができず、私どもとしましても困っております。 お手数をおかけしますが、よろしくお願い致します。  

  • インチョー、小児はり国際交流セミナーに登壇する

    インチョー、小児はり国際交流セミナーに登壇する

    院長の足立です。 ブラジルの鍼灸師さんが日本の小児はりを学びに… 先日の4月5~6日に森ノ宮大学にて【日本/ブラジル/ポルトガル 小児はり国際交流セミナー】が開催されました。主にブラジルの鍼灸師団が来日し、日本の小児はりを2日にわたって学ぶそうです。 この国際交流セミナーに参加したのは私は初めてですが、これまでも何回も開催されている歴史ある会のようです。 写真:初日講座の終了後に記念写真 小児はりは日本独自の鍼治療なのです さて「小児はり(小児鍼)」は日本独自の鍼の技術といっても過言ではありません。ですから、子どもたちへの鍼灸治療を深めようとなると、日本の小児はりを習得するということは実に意義深いことなのです。 私は『東洋医学における小児科・子どもの生理学とその治療』についての講義を行いました。 東洋医学の小児科では、子どもは大人と異なる生理(体質)をもっていると言われます。基本の体質が異なれば、発症の度合いやパターンもまた子どもの特有の症状が現れるのです。 ✓ 夜泣き ✓ かんのむし ✓ 発熱時の高熱化 ✓ 熱性けいれん …などは分かりやすい例ですね。 講座では実技指導 写真:Rodorigo先生に調氣鍼を指導 写真:Valério先生に調氣鍼を指導 講座終了後は懇親会もありました。そこで日本小児はり学会の会長 井上悦子先生とValério先生とで記念写真 写真:懇親会にて井上悦子先生とValério先生と 懇親会ではブラジルでの小児はりの活動や役割なども聞け、またValério(ヴァレリオ)先生の新たな構想・提案なども聞けて非常に有意義な一日でした。

  • インチョー、Japanese Acupuncture を指導する

    インチョー、Japanese Acupuncture を指導する

    院長の足立です。 毎春の京都にて開催される日本鍼灸を学ぶツアー 先日、京都にてJAT2025にて一日講師を務めてきました。JATとは、毎春の京都にて開催される【Japanese Acupuncture study-abroad tour 2025(略してJAT 2025)】のこと、海外鍼灸師さんが集まり、日本鍼灸を学ぶツアーです。その期間は約一週間。日本鍼灸を指導する先生が日替わりで彼らにレクチャーするのです。海外からわざわざ訪日する位なので、皆さん熱心な方ばかりです。彼らの意気込みに応えるべく、私も充実の内容で講義に臨みました。 私の担当日は、最終日の一日前。ということはセミファイナルです。脈診と腹診を講座テーマに、朝から夕方まで座学と実技を行い、充実の内容となった一日講義でした。 2回目の参加者も! 今年の参加者は22名。嬉しいことに、去年(JAT2024)参加した方が、今年のJAT2025にも参加。私の講義を2度受けてくれる人がいたのはうれしかったですね。それも2名の方が!kennethさんとLaurenceさんです。 去年と同じ内容にならないよう、色々とアドリブ講義を交えながらの指導は、汗をかきましたが、それはそれで楽しい経験でした。 写真:JAT2025にて腹診を指導する足立繁久 写真:2日間の講義が終わり、一緒に記念撮影。皆さん、よくがんばりましたね! 講義の最後に、日本鍼灸の秘伝(secret)を話して、私の一日講義は終了となりました。とても充実した一日でした。

  • 暑熱順化と初夏の熱中症

    暑熱順化と初夏の熱中症

    院長の足立です。 暑熱順化という言葉 近年よく聞く言葉に「暑熱順化(しょねつ じゅんか)」という言葉があります。 本格的な暑い夏が来る前に、積極的にケアを行い体温調節機能を上げておくことを「暑熱順化」といいます。 暑熱順化の目的と方法 暑熱順化の目的は、夏の暑さに対応できる体を作っておくことで、夏に起こりやすい熱中症の予防になること。 酷暑・猛暑の真夏になると、運動することも困難になります。 そのため夏が来る前に、運動などで発汗を促すことで、積極的に体温調整をおこなうのです。発汗には体温調整機能があるからです。 発汗を行う方法は、運動や入浴などが挙げられます。 当院では入浴よりも運動を推奨しています。たしかに入浴でも汗をかきますが、運動とは発汗機序が違います。 運動と入浴の発汗の違い 運動やスポーツすることで、体温は上昇します。(当たり前のことですが)このとき自分の力で体温を上げるということがポイントです。 自力で体温を上げ、上昇した体温を発汗によって調整することが大切です。つまり、本来は身体に備わっている機能を正しく使えるようにしておくことがポイントなのです。 しかし入浴は違います。外からの刺激(お湯・温泉)によって、体温が上昇します。言い方を変えると体温を上げてもらっているということです。この点で、代謝力の違いがみえてきます。 但し、お風呂・温泉を否定しているのではありません。私も温泉は大好きですから。 伝えたいことは、運動を厭(いと)わないこと!なのです。 今は一年の間で、運動に適した貴重な時期です。ウォーキング・ジョギング・ハイキング…と、春休みやG.W.を活かして、暑熱順化に精を出してください。もちろん、適度な水分補給をお忘れなく。 梅雨に入ると… 梅雨時期に入ると湿度が高くなり、発汗するのに不利な季節になります。湿度が高くなることで、皮膚表面の汗が蒸発しにくくなり、スムースに汗がかけなくなるからです。 ということで梅雨にはいる今のタイミングで、暑熱順化を行っておくことが大事なのです。 体温調節が十分にはたらかなかったら…? もし体温調節が十分に機能しなければ、真夏が来るまえに軽い熱中症をおこす場合もあります。 寒かった外気がグングン上昇し始めることに、体温の放熱が間に合わなくなるのです。 これが初夏にかけてみられる熱中症の機序です。 そのような初夏の熱中症を避けるためにも、春先からの運動・暑熱順化が必要となるのです。

  • つわりと逆流性食道炎

    つわりと逆流性食道炎

    西洋医学と東洋医学で違う診断名 ノドのつまり・異物感・違和感・不快感などの症状は、逆流性食道炎や咽喉頭異常感症として診断されることがあります。人によっては、痰がからむような異物感とも感じるケースもあります。 しかし東洋医学では梅核気(ばいかくき)として診断でき、鍼灸や漢方の治療対象となります。(詳しくはコチラ) たとえば、漢方薬ですと半夏厚朴湯が処方されることが多いようです。もちろん、半夏厚朴湯だけがノドの異物感に効くのではなく、他にも様々な処方があります。(半夏厚朴湯が効かなかったからといって、漢方は効かない…と悲観的にならない方が良いです) そして鍼灸もまた「ノドの異物感・詰まり」に効果があるのです。 咽喉の詰まりにお役立ちのツボ 治療院や鍼灸師の先生によって違いはありますが、私は内関・足三里といったツボ(経穴)をよく症状改善のために使用します。 内関というツボ(経穴) 内関(ないかん)というツボは、咽喉~胸・心窩部にかけての詰まりを解除してくれるツボです。ですから、つわり(妊娠悪阻)や乗り物酔いにも使用されるツボとして有名です。 内関に関する説明はコチラ「内関・お役立ちのツボ」の記事をどうぞ。 足三里というツボ(経穴) 足三里(あしさんり)は、胃腸のツボとして有名ですが、消化管全体の元気を補い、緊張を緩めてくれるツボです。 足三里がもつツボの効能は実に用途が広く、他にも「食欲低下」「便秘」「慢性疲労」「倦怠感」…などにも使用できます。 公孫というツボ(経穴) 公孫(こうそん)も、足三里と似ており消化器系の症状に有効なツボです。私は逆流性症状にもよく使用しますので、逆流性食道炎だけでなく、つわり(悪心・嘔吐)、咳などの治療にも使用します。 他にも不妊・妊娠中・産後ケアにもよく使う重要なツボのひとつです。 実際の治療ではこの3つのツボだけでなく、他にもいろいろなツボを組み合わせて症状改善の鍼灸を行っています。 ノドに何かが詰まって不快… このノドに何かが詰まる感じは、「気にしない方が良い」と言われても、どうしても気になるものです。手足末梢の症状と違って、首から上は神経が集中しやすい場所ですから、常に意識が集まるのです。 そのため『気にしない…』ということが非常に難しくなります。 加えて、つわり症状に悩む妊婦さんだと、つわり症状と合わさって、余計に不快感・異物感が増強します。つわり症状まで悪化するケースも少なくありません。 また痰がからむ感覚は、後鼻漏の症状を増強させるケースもあります。 ですから、これ以上つわりを悪化させないためにも、漢方薬だけでなく鍼灸も併用させ、少しでも早くつわり症状と関連症状を軽減させる必要があるのです。

  • 脳出血後の半身まひの鍼灸治療カルテ

    脳出血後の半身まひの鍼灸治療カルテ

    脳内出血後の片麻痺 今回の症例は70歳代の女性の方。 脳内出血の後遺症で右半身麻痺(片麻痺)となってしまった女性の鍼灸治療です。 初診問診で感じた尊敬の念 初めて来院されたのは2020年の8月のこと。今から4年ほど前のことです。 この症状の発端となった脳内出血は2020年春のこと。病院で意識を取り戻したときには右上肢の感覚を失っていたそうです。4カ月間の入院中、感覚が無い上に、さらに右半身全体に痺れが強くなったそうです。 右半身麻痺のほかにも… ・右足裏・右腰背部に重い何かが詰まるような感じで苦しい。 ・足裏は立つとき、歩くときに、皮膚の裏になにか挟まっているような異物感・不快感。 ・右足の指が勝手に動き出す(不随意運動) …という、自分の体なのに、感覚とは全く違い現状に戸惑い不安になっているご様子。 問診中に『この人は偉いな~、強い方だな~…』と思ったことがあります。 このようなツラい状況の中でも、言葉遣いが丁寧で穏やか、お人柄もものすごく柔らかいのです。 よほどの内面が強くないと、このような態度で人と接することは難しいものです。 柔和な表情や言葉づかいで現在の状況を伝えてくれる姿勢に、自然と敬意を覚えたものです。 初診以来、コツコツと通院を継続してくれ、日々に感じられる身体の改善・症状の軽減を伝えてくれました。 東洋医学でみる半身麻痺の体質と治療効果 この方の症状には次のような特徴があります。 ・気温の影響を受けて悪化する ・湿度の影響を受けて悪化する ・症状悪化により精神的な不安を伴う 「精神的な不安が伴う」とは書きましたが、この方には持ち前の“芯の強さ”があります。 一時的な症状悪化に直面しても、そのつど身体症状の変化の理由を丁寧に説明すると、落ち着いて聴いてくださり笑顔を見せてくれました。 もちろん、鍼灸治療でも相応の効果を示しています。 ・鍼灸治療で右半身の重く詰まった感じは軽減する ・頭が詰まった感じも治療後はとれる ・右半身全体の強ばりもゆるむ 以上の変化を実感しているからこそ、コツコツと通院してくださっているのだと思います。 鍼灸師のためのワンポイント情報 この方の病態を次のようにとらえています。 麻痺により、右半身における氣血の巡りが極端に低下。 そのため右半身全体の陽虚が顕著となり、湿痰の蓄積、外寒・外湿の影響を受けやすい状態となっている。 また寒邪は体を強ばらせ、湿邪は重く滞る性質をもつ。この寒湿のため、体が強ばり重く動作困難となり、半身麻痺が悪化したように感じる。 しかし、鍼灸治療で陽気を巡らせ、寒湿を取り除くことで、身体は柔らかさを取り戻し、重さは減り、動きやすくなる。 大きな治療方針としては、補気補血に祛湿行氣を加える。 陰経に補血(足太陰が主)、陽経に行気(手足陽明少陽が主)。 祛湿には主に陽明胃経を使います。 背部では右側の胆脾胃三焦兪に湿邪留滞の膨隆が見られるため、その部位を中心に祛湿・行気を鍼灸にて行います。 しかし、鍼治療後は心身ともに軽くなるのですが、日数を空けると症状が戻ってくる…といった状態が続いたのも事実です。 それでもこの方は私の治療を信じて通ってくれています。その姿を見るたびに『もっと良くなるように鍼をお灸を!』と思ったものです。 心動かされた言葉! 最も直近で心を動かされたのは、2024年の最初の治療のときでした。 今年初の会話が「先生、わたし箱根駅伝をみて感動しました。私もマラソンできるように走れるようになりたいです!」との言葉でした。 昔のようには歩けない状態で「走れるようになりたい」という言葉は、普通の人からすると「なにを無理なことを…」「まずはちゃんと歩けるようになってからね」などと思うかもしれません。 でもそのとき私はN山さんの言葉に素直に感動したのです。 『嗚呼、この人はまだまだ諦めずに上を目指しているんだな~』 『さらに良くなる時がくるぞ』と。 なので、素直に応援できましたね。 「N山さん、走ろうと思ったら、足の回復だけじゃない。腕の振りも大事です。今日から腕も振ってみようか!」と、上の目標に向けて盛り上がったことを今でも覚えています。 大きく変化をみせたのは2024年の春 そんな中、この春に大きな変化がありました。 2024年、4月某日の治療で私の顔を見るなり 「先生、私の脚が軽いんです!」と明るい声で報告してくれたのです。 にわかに信じられなかったのですが、運動困難であった右下肢をひょいひょいと挙げて見せてくれるのです。 「もう右脚が先に先にと動くんで、左脚がビックリするくらいです」と、コロコロ笑う姿に、私の方が癒される思いでした。…

  • 阪大の特任研究員として…

    阪大の特任研究員として…

    阪大病院の総合診療内科にて鍼治療 院長の足立繁久です。 私は2018年4月から、週に一度、大阪大学付属病院(吹田市)に通っております。大学病院に通うと言っても病気ではありません。阪大附属病院にて鍼灸治療を行うために通っているのです。そのため当院では毎週木曜日(午後)は休診となっております。 写真:大阪大学医学部附属病院。一階の総合診療内科(写真右下あたり)で漢方鍼灸外来を行っています。 写真:医師スケジュール表に院長(足立繁久)も名が。他のドクターの名は加工して伏せております。 癌と自己免疫疾患に対する鍼治療、その効果は… 阪大附属病院の総合診療内科の漢方鍼灸外来にて、主に癌治療の患者さんや自己免疫疾患の患者さんに鍼治療を行っております。その目的は漢方との併用治療によって、その治療効果を向上させる…というのが狙いです。 写真左:電子カルテを使う経験も良い勉強になりました。写真右:後ろの青い診療ベッドで鍼しています。 実際に鍼治療をしてみて、癌治療の副作用に対する鍼治療の効果は患者さんからも好評で、私自身も手ごたえを感じる程です。 とくに抗癌剤・分子標的薬の副作用や自己免疫性疾患による諸症状を緩和させるのに鍼治療は有効であると私自身も自信がもてるようになったのは大きな収穫でした。 しかし阪大附属病院の総合診療内科の一室にて、鍼治療を行うのですが、「経絡の名前」や「衛気・営気とはね…」など、東洋医学の専門用語を使って症状説明や鍼治療の解説をするのですが、大学病院の一角でその光景が繰り広げられるようすは、なんだか不思議なものがあります。 大学病院で鍼治療するようになった経緯は… 阪大附属病院で鍼治療するようになった経緯は“漢方の勉強会”です。大阪市で月一回開催されていた漢方の勉強会に参加しており、そこで漢方医の先生(萩原特任教授)と知り合い、医局への勧誘を受けたことが大きなきっかけです。 とくに萩原先生(特任教授)の研究領域は、漢方薬の研究(牛車腎気丸とフレイル)だけでなく、癌治療(癌ケトン食療法)やレジリエンスなどと多岐にわたります。さらに萩原先生は鍼灸治療に対する理解も深く、漢方や癌治療に鍼灸を組み入れるべく、私(足立)を勧誘し、臨床試験の機会をいただいたわけです。 所属する医局(講座)は、大阪大学大学院医学系研究科 先進融合医学共同研究講座。この医局(講座)には「特任研究員」として2018年より所属しています。 写真:所属する医局はこの大阪大学・最先端医療イノベーションセンター棟6Fにあります。 この医局(講座)にて「大阪大学医学部附属病院漢方内科における鍼灸治療の有効性と安全性の検討」という研究テーマで臨床研究を行っています。 所属する医局(講座)に関する情報 以下に、先進融合医学共同研究講座のHPに書かれている「研究課題名」をはじめ、関係情報を引用しておきます。 【研究課題名:大阪大学医学部附属病院漢方内科における鍼灸治療の有効性と安全性の検討】 【研究の対象】:2018年4月~当院で鍼灸外来を受けられている方 【研究目的・方法】 大阪大学医学部附属病院漢方内科では2018年4月より週一回、はり師・きゅう師による鍼灸外来を試験的に開始しています。鍼灸治療は、一定の臨床効果を有し、患者のQOLを改善する効果を有すると期待され、頭痛・肩こり・腰痛や冷えなど自覚症状の強い症状の緩和に使用されることが多いですが、現状では、鍼灸治療はあくまで補助的な存在と考えられています。しかし、海外においては、鍼灸治療は米軍医療施設でも行われており、ドイツでは変形性膝関節症患者1007人を対象にしたランダム化比較試験が行われその有効性が報告されています。一方、日常において鍼灸治療が盛んにおこなわれている我が国では、残念ながら、基幹病院で基礎疾患を有する患者における有効性の検討はほとんどありません。そこで、今回我々は、本院漢方内科で行われている鍼灸治療の現状を後ろ向きに検討させて頂き、鍼灸治療の有効性と安全性を検討したいと考えています。 そして「先進融合医学共同研究講座」の説明文も。 超高齢社会を迎えたわが国は、介護・寝たきりの問題や癌患者の増加の問題に直面しています。一方、医療費の伸びは期待できず、これらの問題解決に向けた新たなアプローチが必要とされています。我々は、漢方腎虚概念をヒントに、フレイルを引き起こすサルコペニアや慢性疼痛に対し、牛車腎気丸が効果を示すことを分子生物学的に明らかにし、更なるエビデンス構築や新たな臨床応用を目標に研究を行っています。また、漢方における医食同源の考えを基に、癌ケトン食治療の臨床研究を国内で初めて行い、その臨床効果が高い注目を集めています。我々は、先進医学と伝統医学を融合させた新たな融合医学を構築し、超高齢社会の問題解決を目指します。 とあり、近年社会問題となっている問題、「フレイル」そして「癌治療」に関する研究、そして「レジリエンス」を研究テーマに挙げていることに非常な先見性と大きな意義を感じます。“先進融合医学共同研究講座”という名の通りです。私も鍼灸師として、鍼治療が近代医療に貢献できるよう、しっかりと精進してまいります。 医局【先進融合医学共同研究講座】の外来担当表になります。

  • 麦の収穫を終えました!

    麦の収穫を終えました!

    当院の玄関前にて昨年の晩秋から育ててきた大麦。ようやくこのたび収獲しました! 写真:大麦を収穫して破顔一笑!のインチョー足立(2024.05.11 撮影) 2021年に“田んぼごっこ”を始めて、去年で3回目の稲作。 でも麦作りは今回が初めてでした。小麦と大麦の違いも分からないまま、手探りの状態でネット情報を集めながらのスタートでしたが、なんとか収獲できたのはうれしかったですね。 なぜ毎年、お米・麦を育てるのか?とよく聞かれるのですが なんとなく…なのですが、稲穂や麦穂のような作物って、成長が感じられるのですね。 小さな苗から見守り、スクスクと育っていき、花を咲かせ、穂を実らせて、その稲穂・麦穂が鮮やかな緑から黄金色に色づいていく…。その過程を見守ることで、なぜか元気をもらうような気がするのです。 写真:緑色が鮮やかな若穂が出てきたころの写真。雄蕊がみえているので、実はこれは麦の花(2024.04.05 撮影) 写真:若々しい麦穂が揃いました。(2024.04.05 撮影) 写真:黄金色に実り始めた麦穂(2024.05.06 撮影) 写真:黄金色に実った大麦の穂。収穫直前の姿。(2024.05.11 撮影) 元気をもらうのは私だけではありません。患者さんたちも元気をもらっているような気がするのです。 「先生、田植えしたんですね。」 「苗が育ってきましたね」 「今年は穂が大きいですね」 「そろそろ稲刈りですね」 「あのお米、もう食べました?」 「あれは麦の苗ですか?」 「私、麦って初めてみました」 「小麦と大麦、どう違うんですか?」 などなど、会話の端々に興味と好奇心と、作物に対する親心のような見守る気持ちが感じられるのです。 『やはり、日本人のDNAがお米に対して…』なんて、軽々しいセリフではなく、親心のようなものでしょうか。また“穂”というのは生命力を表わすような気がします。 治療に受けに来られる患者さんの来院前と後に視界の端っこで、ちょこっと元気を分けてもらえるような存在になれば…と思い、田んぼごっこを続けております。 足立鍼灸治療院 足立繁久