チック症の診療録・小学5年生の男の子

初診カルテ・小学5年生の男の子のチック症

初診は去年2016年の12月24日の話です。

柏原市在住の 10才の男の子


主訴:チック症(まばたき、・目をギュッとつむる・首ふり)

小学3年生からまばたきチックが始まっていたが、最近になって首ふりも加わる。
習い事は、日、月以外のすべての曜日にECC、そろばん、塾、サッカーなど
最近、進学を目的に塾に週3回通いだす(22時まで)。

他所見としては・・・
喘息性気管支炎
時にひどい成長痛

脈診と腹診から分かること

脈診 左尺中脈に弱
腹診 左腎水の虚 胃の詰まり(強いコリ)

鍼灸師の診立て

高学年にもなると多忙になり、習い事も受験を意識した内容が増えます。
そうなると、緊張度と疲労度ともに倍増しますね。
園児~低学年の頃の“楽しく通う”といった要素が無くなるのです。
となると、疲労も緊張・ストレスもジワジワと蓄積し、
上実下虚体質は色濃くなってきます。
この体質が表面に現れた形のひとつがチック症なのです。

◆治療方針
この子の場合は、とくに疲労や睡眠不足が脈診や腹診にも強く表れています。
ですので、まずは体力を補充する経穴(ツボ)に温灸をします。

疲労が軽減されるだけでも、緊張は解けやすくなるものです。
体の底力を助けるツボは下腹部に集中していますので、その部位に温灸。

次いで上半身の緊張を散らし、ほどく治療を、
お腹と背中のツボに行い治療を終了としました。

 このカルテとは違うお子さんの写真です

チック減!・2診目

1月14日にご来院。

「あれからチックが減りました。」
「ゲームしている間はチックが出るようです。」 とのこと。

治療方針は変えずに、底力を補充してからの上半身の緊張をほどく治療を行う。

その後…3診目以降

月に一回のペースで定期的に体調を整える治療を継続している。
3月、4月での診療ではチック症状は出ていないとのこと。

骨折や花粉症、視力低下などその時々の症状に対応した治療を行うも
チック症の再発を抑える小児はりも継続して行っている。

このお子さんのチック症はかなり早い段階で改善したケースです。

多くの場合、もう少し治療期間が長くなることが多く、
また、チック症状の再発を繰り返しつつも、徐々にチック症が消失する…と、そんなケースが多いです。

とはいえ、順調に治り勉強にも差し障りなく過ごせるようになり喜ばしい限りです。

当院の東洋医学的 チック症治療を希望される方は

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