お盆明けに注意すべき体のケア ーおじいちゃん・おばあちゃん編ー

お盆明けの健康情報 おじいちゃん・おばあちゃん編

お盆休みも明け、お仕事はじめの方も多いのではないでしょうか。今日はお盆休み明けに注意すべき体のケアということで、おじいちゃん・おばあちゃん編を紹介します。今回の記事ではお孫さんが帰省したという設定で話を進めていきます。

お盆休みといえば…帰省・里帰り

ご実家に帰り、ゆっくりされた方々もいることでしょう。しかし、迎える立場からすると、里帰りはかなり疲労が残るイベントです。

おじいちゃん・おばあちゃんの心情を考えると、里帰りの準備は8月に入った頃から始まります。大事なお孫さん、お子さん(息子さん・娘さん)が帰ってくるのですから、それはそれはもう楽しみな気持ちが抑えられません。

楽しみな気持ちだけではありません。大事なお孫さんの健康を考えると、いろいろ準備しておくことがあります。

お孫さんのためにさまざまな準備を行う

お部屋の掃除はもちろん、お布団を干して、お孫さんのためにダニ・ハウスダストなどのアレルギー対策に一生懸命です。また、食事の献立にも気を使うケースも実際にあります。

また小さいお孫さんだと、手の届く範囲の危険物(割れ物など)を撤去しないといけません。

他にも口に入れそうな物がないか…などなど、細かな配慮と万全の対策を講じています。

その準備期間が8月の初めから始まり、その間かなりテンションが上がる方が多いです。無理もありませんね。

ちなみに…当院では脈診をしますので、その方の心情が脈に現われているのが分かります。お盆の予定の話題になると、ベッドで横になり安静中なのにも関わらず脈が速くなるケースもあります。

これはただテンションが上がっただけでなく、日常でもお盆のことを考える度に脈レベルでテンションが上下しているということが予想できます。このことも脈診の世界から見ると疲労の要因にもなります。一般的にいうと“気疲れ”です。

しかも帰省中はフルパワーで

お孫さんの帰省中の数日間におじいちゃん・おばあちゃんは120%の力を発揮します。当然です。そのために様々な準備をしてきたのですから。

普段ではとらないような姿勢や動きをして、普段の倍量の洗濯、普段では行かないような場所に行き・・・。睡眠サイクルもずれてしまうケースもあります。サイクルはずれなくとも、睡眠の質が低下する可能性も十分にあります。

もちろん、お孫さんの抱っこも忘れてはならない重要なスキンシップにして、大きな疲労要因です。抱っこだけでなく、一緒に遊ぶだけでもけっこうエネルギーが消耗するものです。

お子さんと一日過ごした経験がある人なら分かると思いますが、子ども相手に遊ぶって…仕事やスポーツとは違う疲れ方をするのですね。なぜか妙に疲れるのです(笑)

そして、人の心と身体の不思議もあいまって、楽しい間は不思議と疲れを感じないもの。なので、お孫さんと過ごす数日間は元気ハツラツです。体に力はみなぎり、心も明るく楽しいです。しかし正直言って、その状態はかなり無理をしているドーピング状態みたいなものと言えるかもしれません。

しかし…そのツケは後からやってくる

その反動でドーンと疲労がやってくるのが、お孫さんが帰った後です。準備期間を含めると1~2週間の疲労の累積が体調に現れます。

疲労・倦怠・無気力・体の節々の痛み・夏カゼ(発熱)など・・・

お孫さんが帰った後は、あれだけ賑やかだった家の中も静かになり、あれだけテンションが上がっていた気持ちも鎮まってしまいます。

その時に、心身の不思議さも相まって、体に感じる疲労度はより強く感じてしまうものです。疲労を感じなくても、体力的にもパワーダウンします。カゼを引くなどの症状はこのようなタイミングで現れてきます。

掃除・後片付けでも発生する症状たち

(お孫さんが)帰った後の掃除・後片付けも追い打ちをかけるように、体に負担をかけてきます。準備の間に撤去した家具の移動や、布団の上げ下ろしもあります。

このような動作で、腰や肩を傷める方も少なくありません。

もちろん、お孫さんの抱っこで首・肩・肘がコル・痛いなどの症状は定番です。

来て嬉しい 帰って嬉しい

一部の業界(?)ではこんな言葉があります。

「来て嬉しい帰って嬉しい」※決して悪意ある言葉ではありません。

孫が来てくれるのは心から嬉しい。でも、体力的にみて孫が帰るとホッとする…。とこのような言葉でしょう。

もちろん、無事に帰ってホッとするという見方もあるでしょう。帰省中にお孫さんがケガをしたり病気になったりしたら、それはそれは責任を感じてしまいますから。

里帰りする立場としては、心に留めておくべき言葉でしょう。

できる範囲で親孝行

だからといって「おじいちゃん・おばあちゃんに無理をさせない方が良いのか?」というとそうではありません。おじいちゃん・おばあちゃんもせっかくだから楽しみたいでしょうし。

なので、里帰り中にできる範囲で、おじいちゃん。おばあちゃんの疲労を減らすような工夫をお勧めします。

特に私は鍼灸師なので、お灸やマッサージをお勧めしますね。

お灸は血行を良くし、疲労をとる作用がありますので、おじいちゃん・おばあちゃんの背中や腰にお灸をするのも良いでしょう。

扱いやすい温灸は市販でも販売されています。

マッサージは強く押し過ぎないことに注意です。優しくソフトに触れる・さする・揉むなどの刺激がお勧めです。

私はあん摩マッサージの免許はありませんので、専門的な技術については割愛します。ですが、人の手というのは不思議なチカラを持っているものです。

例えば、人の手に触れられるだけでホッとしたり、体の緊張がほどけたり、疲れやイライラした気持ちが減ったりすることは往々にしてあるものです。

ましてやご身内の手というのはより強い癒し効果が期待できます。

我われプロの出番はお盆休みが明けてから。たまった疲れをプロの技で癒し、体調を調えます。

ですから「近くの鍼灸院・マッサージに行ってね」とお声をかけることも、おじいちゃん・おばあちゃんの健康を守る上では大事なことなのです。

これもひとつの親孝行なのかもしれませんね。ということで、お盆休みの疲れはお近くの鍼灸院で癒してみてください。

 

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