Contents
起立性調節障害で生活が一変…
起立性調節障害になり朝起きても体が動かない。ひどいと夕方近くまで体が動かない…
そんな症状で来院されたのが当時小学校6年生のRクン。
体調を崩す前まではサッカーに塾にと毎日充実して頑張っていたとのこと。
しかし、起立性調整障害になって体調を崩してからは、
塾もサッカーも辞めることになり生活が大きく変わってしまいました。
通学できても、体が動くようになるのはお昼からなので、
昼休みや5時間目に登校ということが多く、このことはRクン本人も悩んでいたことだと想像します。
もちろん大学病院で診察を受けましたが、起立性調整障害の診断を受けお薬の処方は出たものの一向に症状は変わらず…。
見かねたお母さんが当院の小児はりを見つけたとのことでした。
鍼灸師の診たて
初診時から特徴的だったのが、腹診です。
腹部の動悸(東洋医学では動気と言います)が強く、触らなくても臍周囲に脈打っているのが見ただけでわかるほどです。
この所見は、心身ともに緊張の度合いが強く、その緊張のため体力を消費している状態だと見受けられます。
とはいえ、予想していた以上に元気の消耗はひどくない様子。
症状の強さから想像される体質的な消耗はまだひどくありません。
体質を建て直すなら今!というタイミングですね。
治療方針としては、体を中心の緊張の緩める治療をメインとし、次いで体力の補強を行います。
しかし、それだけでは十分とは言えません。
Rクンには宿題をしてもらうことにしました。
起立性調節障害を治すための宿題とは!?
宿題といっても特別なことはしません。
深呼吸をするだけです。
当院では呼吸法をよく指導しています。『深呼吸なんて…意味あるの?』と思う人もいるでしょう。
しかし、現代のお子さんの多くは“呼吸の大切さを教えてくれる機会”に恵まれていないことが多いのです。
そしてもうひとつの宿題が筋トレです。
筋トレも特別なメニューはありません。
腕立て伏せと腹筋をそれぞれ10回ずつ。まずはここから始めよう!という形でスタートしました。
なぜ深呼吸?筋トレ?と思われるかもしれませんね。
深呼吸は自律神経を調節することにつながります。
筋トレも同じく自律神経を目的としています。
Rくんの場合、気持ちと身体(気力と体力)の不調和が基本体質としてあります。
やる気がないということではありません。『起きなければ!』『学校に行かなければ!』という気持ちと体のリズムが一致していないのです。
さらに事態を複雑にしているのが、時間(昼夜の周期)と体のリズム(サーカディアンリズム)の不一致が加わっているのです。
つまり、複数レベルでリズムが噛み合っていない状態なのです。
こうなると慢性化、長期化してしまうのは当然です。
この状態を解除するために小児はり・お灸・呼吸法・筋トレを組み合わせたわけです。
結果は5診目から・・・
こちらの想定していたよりも早く効果は現れてきました。
小児はり治療を始めて5回目には、体調も落ち着きはじめました。
朝には起きれるようになり、夕方までダウンすることなく過ごすことができるなりました。
二学期からは、朝から登校できるようになったのはもちろんのこと。
無事に中学校に進学。部活も運動部系に入部し、新しい環境での新学期もクリアできています。
当院の東洋医学的 小児はりを希望される方は
電話予約はコチラ0721-53-6330
メール予約はコチラ