下の息子と大事に育てていたアゲハがとうとう無事に成虫となって飛び立ちました。
春になると治療院の玄関に植えているダイダイ(橙)の木に、アゲハ蝶たちがタマゴを産み付けていきます。その中で一匹だけ違う模様の幼虫を息子が見つけました。図鑑で調べると普通のアゲハ(ナミアゲハ)ではなく、クロアゲハの幼虫のようです。
写真:ナミアゲハとクロアゲハの幼虫の違い
「よくこの違いに気づいたね~」と誉めると、息子も得意げな表情。(親バカですね…)
あとは無事にサナギなって、無事に羽化できれば…と、毎日祈るように観察してきました。
ちなみにアゲハ蝶の世界もいろいろと厳しいものがありまして…。
✓幼虫の間は鳥(スズメなど)に食べられないか…
✓また小型のハチやハエに卵を産み付けられないか…
と、天敵だらけなのです。
サナギになっても、もし幼虫の間にタマゴを産み付けられていたら、成虫にはなれずに、サナギの中は空っぽ…。
成虫になったらなったで、カラスたちに襲われやしないか…
となかなか厳しい世界です。
なので、息子と祈るように毎日観察していました。
写真:クロアゲハの蛹を観察する息子クン
写真:サナギの中が透けてきて、クロアゲハ(成虫)の姿がみえています
写真:網戸につかまるクロアゲハの成虫
写真:わが家のカーテンにしがみつくクロアゲハ
不思議なもので、虫嫌いな人からみたらただの“黒い蝶”かもしれませんが、
虫好き、ましてや子ども(幼虫)の頃から手をかけて育ててきた私たちにとっては実に可愛く、美しい黒い蝶にみえるのです。
もちろん、その朝に無事に放蝶しました。
院長 足立繁久